はじめに
福島県は、2025年（令和7年度）県立中学校入学者選抜から英語リスニングを導入し、国語の聞き取りを廃止します。あわせて適性検査の構成も再編。県はサンプル音声・台本・解答を公開しており、受検生が早期に形式へ慣れられる環境が整いました。日程は2025年1月11日（土）に検査、1月21日（火）に結果発表という公式情報が出ています。本稿では、一次資料をもとに変更点を正確に整理し、学習面・実務面で“いま必要な準備”をコンパクトに提案します。
1. ニュース概要（なにが決まった？）
- 英語リスニングを新規導入／国語の聞き取りを廃止。県の方針として明記。サンプル（音声・放送原稿・解答）を県サイトで公開。
- 検査構成を再編。従来の枠組みを見直し、「検査1：言語（英語を含む）60分」「検査2：数量・図形45分」「検査3：自然・社会45分」各100点に整理。紙面はA4冊子（中とじ）へ。
- 実施日・発表日。検査＝2025年1月11日（土）、発表＝2025年1月21日（火）を公式要綱に明記。詳細は各校の募集要項で確認。
2. 変更の中身をもう少し詳しく
県公表資料では、「思考力・判断力・表現力をより発揮できるよう構成を見直す」ことを目的に、従来の適性検査の枠を再編。言語領域に英語リスニングを組み込み（検査1）、数量・図形、自然・社会をそれぞれ独立させました。紙面はA4冊子化でレイアウトに余裕を持たせ、図や資料の視認性も改善すると明記されています。
3. サンプル公開と確認すべき一次資料
県サイトの特設ページに、変更の案内PDFと英語リスニングのサンプル（問題・放送原稿・解答・音声データ）がまとまって掲載されています。まずは必ず一度、公式サンプルを実機（PC/タブレット）で再生し、音量・速度・聞き取りやすさを家庭環境で点検しましょう。
4. 時系列と対象（整理）
2025年度の福島県立中学校入試における検査日程や対象校は、例年と一部異なる点があります。特に安積中学校は新規開校予定で注目されています。検査日や結果発表日を把握することは、受検計画を立てるうえで非常に重要です。最新情報は各校の要項や県教育委員会のページで確認しましょう。
- 検査日：2025年1月11日（土）。
- 結果発表：2025年1月21日（火）（通知郵送の運用を含む）。
- 対象：県立中学校（会津学鳳・ふたば未来学園・安積〔2025年開校〕）。※校名や募集枠の詳細は各校の要項で確認。
5. 受検生の備え——学習と当日の実務
検査本番で力を発揮するには、学習面と実務面の両方で準備が求められます。英語リスニング対策では「聞く→メモ→選ぶ」の一連の流れを体得することがカギとなります。また、検査用紙の形式や時間配分に慣れておくことで、当日の混乱を防げます。準備の質が合否を左右する重要な局面です。
学習面
- 英語は“耳→要点メモ→選択”の型作り。サンプル音声で、聞く前の設問確認→聞きながらの略語メモ→根拠チェックの3段階を練習。
- 言語・数量・理社の横断：検査1〜3の形式と時間配分（60/45/45）に合わせ、過去の資料読み＋要約＋根拠記述の一連動作を時間内に回す。
実務面
6. 背景と意義（なぜ英語リスニングへ？）
県は、受検生の資質・能力（思考・判断・表現）を適切に測るための構成見直しを掲げています。英語リスニングを言語領域の一部として内包することで、資料読み取りや要点把握と同列の“聞いて理解し、根拠で選ぶ”力を評価できる設計に。新設校の開校など制度面の動きもあり、入学者選抜の評価設計をアップデートする局面といえます。
7. 塾・予備校関係者への注目点（1〜3）
英語リスニングの新設に伴い、塾・予備校では従来の国語音声対策からの転換が急務となります。出題形式や運用方法の変化をふまえた教材整備や模試実施が、現場指導の質を左右します。さらに、情報の更新頻度が高いため、県や各校の発信を的確に捉え、保護者や生徒への共有を滞りなく行う体制づくりが求められます。
1）「国語音声→英語音声」移行パックの整備
音声・台本・設問・解説の4点をワンセットにしたリスニング指導パックを秋までに。事前プレビュー（保護者向け）を用意すると家庭導入が進みます。公式サンプルとの整合を必ず確認。
2）音響再現・当日運用のリハーサル
教室スピーカーの設置位置・音量・反響を事前に調整。“配布→開始→ページ送り→回収”までを本番同様に行う60/45/45分パッケージ模試で、当日ミスを減らします（冊子化にも対応）
3）情報ナビの定点配信（県→校）
県ページの特設欄（サンプル・変更通知）と各校要項の更新を月2回チェックし、LINE一斉で要点だけ配信。予約・持ち物・集合導線を“通しの行程表”に落とし込む。
まとめ
福島県は2025年選抜から英語リスニングを導入し、国語の聞き取りを廃止。同時に3検査体制（60/45/45分・各100点）へ再編し、A4冊子での実施に改めます。サンプル音声・原稿・解答は県が公開済み。検査は1/11（土）、発表は1/21（火）と公式要綱に明記され、準備に必要な一次情報が揃っています。受検側は音源×メモの型と時間配分、冊子運用に慣れること。塾側はリスニング指導パックと音響再現模試、定点の情報ナビで実務を支えること。変化は早いほど追い風になります。まずは公式サンプルから、確実に一歩。
参考・出典
- 福島県教育委員会「県立中学校入学者選抜関連情報について」—英語リスニング導入／国語聞き取り廃止の明記、サンプル（音声・台本・解答）公開。 福島県公式サイト
- 福島県教育委員会「福島県立中学校入学者選抜適性検査の内容及び構成等が変わります」（案内PDF）—検査1〜3の配点・時間、A4冊子化の記載。 福島県公式サイト
- 福島県教育委員会「令和7年度 福島県立中学校入学者選抜 実施要綱」—検査日（1/11）・発表（1/21）等の公式日程。 福島県公式サイト
- TBS NEWS DIG（テレビユー福島）「25年春開校『県立安積中（仮称）』説明会」—2025年度からの適性検査見直し（英リスニング導入／国語聞き取り廃止）に言及。 TBS NEWS DIG
※本文は県の一次資料に基づいています。最終の実施要項・各校の募集要項は必ず最新版をご確認ください。 福島県公式サイト
