はじめに
群馬県立中央中等教育学校は、群馬県高崎市にある県立の中等教育学校で、6年間の一貫教育と「World Citizen(地球市民としての日本人)」を掲げた国際理解教育を特色とする。2027年度(令和9年度)の入学者選抜は、2026年7月に公表された実施要項に基づいて行われる。
本記事では、学校の概要、2026年度(令和8年度)の志願倍率・受検倍率・実質倍率の読み方、学校の特色、2027年度の日程と選抜方法、そして適性検査・面接への備え方を、群馬県教育委員会と学校の公表資料に基づいて整理する。2027年度は選抜に使われる資料(調査書・適性検査・面接)の比重が2026年度から変わっているため、その点も確認しておきたい。
群馬県立中央中等教育学校の概要
群馬県立中央中等教育学校(以下、中央中等)は、群馬県が設置する中等教育学校で、公立中高一貫校の一つである。中等教育学校は、前期課程(中学校に相当する3年間)と後期課程(高等学校に相当する3年間)を一つの学校として運営し、高等学校段階での入学者の募集は行わない。
所在地は群馬県高崎市新保田中町184である。群馬県教育委員会は前橋市にあるが、学校は高崎市にあるため、通学の計画を立てる際は注意したい。開校は2004年(平成16年)4月で、群馬県立中央高等学校を前身とする。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学校名 | 群馬県立中央中等教育学校 |
| 所在地 | 群馬県高崎市新保田中町184 |
| 開校 | 2004年(平成16年)4月 |
| 募集定員(2027年度) | 120人(男女一括募集) |
| 応募資格 | 2027年3月に小学校などを卒業・修了見込みで、「保護者とともに県内に居住する者」 |
| 受検料 | 2,200円 |
群馬県立中央中等教育学校の倍率【2026年度(令和8年度)実績】
2026年度(令和8年度)の中央中等は、募集定員120人に対して志願者275人(男子135人・女子140人)で、志願倍率は2.3倍であった。受検者は274人で受検倍率は2.3倍、合格者は125人で、受検者数を合格者数で割った実質倍率は2.2倍である。前年度の2025年度(令和7年度)は、志願者302人・志願倍率2.5倍であった。
| 区分 | 人数 | 倍率 |
|---|---|---|
| 募集定員 | 120人 | ― |
| 志願者数 | 275人 | 志願倍率2.3倍 |
| 受検者数 | 274人 | 受検倍率2.3倍 |
| 合格者数 | 125人 | 実質倍率2.2倍 |
群馬県教育委員会が公表する倍率は、算出の基準が異なる3つである。同じ「2.3倍」でも何を何で割った数値かによって意味が変わるため、次のように整理しておく。
- 志願倍率:志願者数÷募集定員。2026年度は275人÷120人で2.3倍。出願の段階で、募集定員に対してどれだけの志願者がいたかを示す。
- 受検倍率:受検者数÷募集定員。2026年度は2.3倍。出願後に実際に検査を受けた人数で計算するため、当日の欠席などは含まない。
- 実質倍率:受検者数÷合格者数。2026年度は274人÷125人で2.2倍。受検者何人あたりに合格者が1人いたかを示す。
2026年度は合格者数(125人)が募集定員(120人)を上回っているため、実質倍率は受検倍率よりわずかに低くなっている。複数の学校を比べるときは、同じ基準の倍率どうしで比べるようにしたい。
同じ年度に群馬県教育委員会が志願状況を公表した公立中高一貫校3校の志願倍率は、次のとおりである。
| 学校 | 募集定員 | 志願者数 | 志願倍率 |
|---|---|---|---|
| 群馬県立中央中等教育学校 | 120人 | 275人 | 2.3倍 |
| 伊勢崎市立四ツ葉学園中等教育学校 | 120人 | 228人 | 1.9倍 |
| 太田市立太田中学校 | 102人 | 191人 | 1.9倍 |
倍率は年度ごとに変動するため、1年分の上下だけで難易度を判断しないようにしたい。また、偏差値は模試によって母集団が異なり、同じ学校でも示される数値に差がある。倍率や偏差値の数値よりも、適性検査と面接で求められる力を着実に積み上げることを優先したい。
群馬県立中央中等教育学校の特色
中央中等の特色を、学校が公表している学校概要と、独自の教育プログラム「FEWC」のページに基づいて整理する。取り組みの内容は年度によって変わることがあるため、最新の情報は学校説明会や学校の公式サイトで確認してほしい。
「World Citizen(地球市民としての日本人)」を掲げる国際理解教育
中央中等は「World Citizen(地球市民としての日本人)」を掲げ、国際的な視野を持ち、進んで課題を探究し解決できる生徒の育成をめざしている。教育目標には「国際的なコミュニケーション能力の育成」や「日本や世界の文化、伝統に対する深い理解」が含まれている。
1学級30人を基本とした少人数指導
学校概要では、「1学級30人の学習集団を基本とし、英語、数学等の指導は、15人程度の少人数で行う。」とされている。積み上げが大切な英語・数学などを少人数で学べる点は、学校選びの判断材料の一つになる。
独自の教育プログラム「FEWC」と探究活動
中央中等には、「FEWC(Frontier Education for World Citizenship、フューク)」と呼ばれる独自の教育プログラムがある。「総合的な探究の時間」を中核に、地域から世界へと視野を広げながら課題研究を行い、全員参加の模擬国連や海外研修でのフィールドワークなどの体験的な学習にも取り組む。また、2014年度(平成26年度)から5年間、文部科学省のスーパーグローバルハイスクールに指定されていた。
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2027年度(令和9年度)の日程と選抜方法
2027年度(令和9年度)の入学者選抜は、2026年5月に公表された実施大綱と、2026年7月に公表された実施要項に基づいて行われる。主な日程は次のとおりである。
| 項目 | 日程(2027年度) |
|---|---|
| Web出願システムによる登録・受検料の納付 | 2026年11月16日(月)9時〜12月15日(火)17時 |
| 志願理由書・調査書の郵送 | 2026年12月16日(水)〜12月25日(金)(消印有効) |
| 本検査 | 2027年1月23日(土) |
| 追検査 | 2027年1月30日(土) |
| 選抜結果の発表 | 2027年2月3日(水)10時(Web出願システム) |
本検査の日は、8時10分〜9時00分が受付で、適性検査Ⅰが9時30分〜10時15分、適性検査Ⅱが10時35分〜11時20分、面接が12時45分からである。適性検査Ⅰ・Ⅱはそれぞれ45分となる。各検査の満点と面接の形式は、実施要項には示されていない。
選抜は、調査書と適性検査Ⅰ・Ⅱ、面接の結果を総合して行われる。2027年度は、選抜に使われる資料の比重が2026年度から次のように変わった。比重は合計が10になるように、おおよその割合を示したものである。
| 選抜に使われる資料 | 比重(2027年度) | 比重(2026年度) |
|---|---|---|
| 調査書 | 2 | 3 |
| 適性検査Ⅰ | 3 | 3 |
| 適性検査Ⅱ | 3 | 2 |
| 面接 | 2 | 2 |
2027年度は、調査書の比重が3から2に下がり、適性検査Ⅱの比重が2から3に上がった。適性検査Ⅰ・Ⅱを合わせると比重は6となり、比重の合計10の6割を占める。調査書と面接にも比重が2ずつ割り当てられているため、いずれにも備えておきたい。
なお、2026年度の志願状況・受検状況は男女別の募集定員(各60人)で公表されていたが、2027年度の実施大綱と実施要項では「120人(男女一括募集)」とされている。
入学者選抜への備え方
公立中高一貫校の適性検査は、教科書の知識をそのまま問う試験とは性質が異なる。ここでは、公表されている選抜方法に合わせた備え方を、一般的な学習の進め方として整理する。個別の出題内容には触れない。
適性検査Ⅰ・Ⅱ(各45分)への備え
適性検査Ⅰ・Ⅱは、2027年度の比重がどちらも3である。複数の資料や条件から情報を整理し、筋道を立てて考え、自分の言葉で説明する力が問われると考えられる。日頃から、算数・理科・社会などの枠を越えて「なぜそうなるのか」を言葉にする習慣をつけ、図表やグラフから分かることと分からないことを分けて書く練習を重ねておきたい。各45分で解き終えるには、問題全体を見渡して取り組む順番を決める判断も必要になる。書いた答案は保護者の方や塾の先生などに読んでもらい、「読み手に伝わるか」「条件を満たしているか」の2点で見直すとよい。適性検査型模試や過去問を使い、時間配分を早めに確認しておきたい。
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面接への備え
面接の比重は2である。面接の形式(個人面接・集団面接など)は2027年度の実施要項に示されていないため、学校説明会や学校からの案内で確認しておきたい。面接では、自分の考えをはっきり伝えることと、質問を落ち着いて聞いて答えることの両方が見られると考えられる。身近な話題や自分の関心について、結論から先に短く話す練習を重ねておくとよい。答えを暗記して述べるのではなく、自分の言葉で応じられるようにしておきたい。中央中等は国際理解教育や探究活動を特色としている。その点を踏まえたうえで、「なぜこの学校で学びたいのか」を自分の言葉で整理しておくと、受け答えに一貫性が生まれる。
調査書を踏まえた日々の取り組み
2027年度の調査書の比重は2である。調査書は小学校が作成するもので、第5学年については各教科の評定のほか、観点別学習状況、総合的な学習の時間、特別活動、行動、出欠の記録などが指導要録から転記され、第6学年については11月末日までの状況に基づいて記入される。家庭で内容を変えることはできないため、日々の授業に丁寧に取り組み、提出物や生活面を整えることを続けたい。適性検査の対策に時間を割く時期も、学校生活とのバランスを意識して過ごしたい。
まとめ
群馬県立中央中等教育学校は、高崎市にある県立の中等教育学校で、「World Citizen」を掲げた国際理解教育と少人数指導、独自の教育プログラム「FEWC」を特色とする。2026年度は志願倍率2.3倍・受検倍率2.3倍・実質倍率2.2倍であった。2027年度は選抜に使われる資料の比重が変わり、適性検査Ⅰ・Ⅱで全体の6割を占める。最後に要点を整理しておく。
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よくある質問
2027年度(令和9年度)の入学者選抜で、2026年度から変わった点はあるか
県外に住んでいても出願できるか
志願倍率・受検倍率・実質倍率はどう違うのか
適性検査の時間や満点は公表されているか
合格発表と入学の手続きはどうなっているか
参考・出典
- 群馬県教育委員会「令和9年度群馬県立中央中等教育学校入学者選抜実施要項」(2026年7月21日更新)https://www.pref.gunma.jp/site/kyouiku/764562.html(確認日:2026年10月)
- 群馬県教育委員会「令和9年度群馬県立中央中等教育学校入学者選抜実施要項」(PDF)https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/706741.pdf(確認日:2026年10月)
- 群馬県教育委員会「令和9年度群馬県立中央中等教育学校入学者選抜実施大綱について」(2026年5月1日更新)https://www.pref.gunma.jp/site/kyouiku/753138.html(確認日:2026年10月)
- 群馬県教育委員会「令和8年度群馬県立中央中等教育学校入学者選抜 選抜方法等(別表)」(PDF)https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/670036.pdf(確認日:2026年10月)
- 群馬県教育委員会「令和8年度群馬県公立中等教育学校等入学者選抜志願状況」(2026年1月16日更新)https://www.pref.gunma.jp/site/kyouiku/738287.html(確認日:2026年10月)
- 群馬県教育委員会「令和8年度群馬県公立中等教育学校等入学者選抜受検状況(高校教育課)」(2026年1月24日更新)https://www.pref.gunma.jp/site/kyouiku/739873.html(確認日:2026年10月)
- 群馬県教育委員会「令和8年度群馬県公立中等教育学校等入学者選抜結果について(高校教育課)」(2026年2月4日更新)https://www.pref.gunma.jp/site/kyouiku/741568.html(確認日:2026年10月)
- 群馬県立中央中等教育学校「学校概要」https://chuo-ss.gsn.ed.jp/学校概要(確認日:2026年10月)
- 群馬県立中央中等教育学校「FEWC」https://chuo-ss.gsn.ed.jp/SGH-1(確認日:2026年10月)
※ 本記事の数値・日程は、群馬県教育委員会と群馬県立中央中等教育学校の公表資料をもとに作成している。学習の進め方は一般的な例であり、効果はお子様の状況によって異なる。応募資格・日程・選抜方法は、2027年度の実施大綱・実施要項と群馬県教育委員会の最新の発表で確認してほしい。(最終更新:2026年10月)



