【2027年度受検】山口県立下関中等教育学校の倍率・日程・選抜対策|記述式の課題と個人面接、12月の検査への備え方

【2027年度受検】山口県立下関中等教育学校

はじめに

山口県立下関中等教育学校(以下、下関中等)は、山口県が下関市に設置する6年制の中等教育学校である。独自の探究プログラム「海峡学」と、韓国の高校との交流に代表される国際教育を特色とし、2027年度(令和9年度)入学者の選考検査は2026年12月19日(土)に行われる。

本記事では、下関中等の概要、2026年度(令和8年度)の志願倍率の読み方、学校の特色、2027年度の選抜日程と記述式の課題・個人面接への備え方を、山口県教育委員会と学校公式サイトの公表資料に基づいて整理する。

この記事で分かること
下関中等の設置者・入学定員・県外からの受入れなどの基本情報
2026年度(令和8年度)の志願倍率と、入学定員の変更(105名→90名)を踏まえた読み方
探究プログラム「海峡学」や国際教育などの特色
2027年度(令和9年度)の出願・選考検査・合格発表の日程と、記述式の課題1・2と個人面接への備え方

山口県立下関中等教育学校の概要

下関中等の設置者は山口県であり、「下関市立」ではない。中等教育学校とは、前期課程(中学校に相当する3年間)と後期課程(高等学校に相当する3年間)を一つの学校として運営する形態で、高等学校段階での入学者の募集を行わない。この点が、高等学校に中学校を併設する「併設型」の公立中高一貫校との違いである。

開校は2004年(平成16年)4月で、前身は山口県立下関第一高等学校である。入学定員は2025年度(令和7年度)までの105名から、2026年度(令和8年度)に90名へ変更された。2027年度(令和9年度)の入学定員も90名である。また、保護者の住所が県外にある場合も入学でき、その人数は原則として入学定員の30%に相当する人数以内とされている。学校には寄宿舎もある。

山口県では、2026年度に県立岩国高等学校附属中学校と県立下関西高等学校附属中学校が新たに開校した。両校は高等学校に中学校を併設する併設型である。同じ公立中でも制度上の形態が異なるため、志望校を比べる際には、6年間を一つの学校で過ごすか、附属中学校から高等学校へ進むかという違いも確認しておきたい。

▶ あわせて読みたい:【2026年開校】岩国高・下関西高に「併設型中」誕生を解説 ― 山口県の“公立型進学校”戦略とは?

概要のポイントまとめ
設置者は山口県。前期課程・後期課程の6年間を一つの学校で学ぶ中等教育学校
2004年(平成16年)開校。入学定員は2026年度から90名で、2027年度も90名
県外からの入学は原則として入学定員の30%以内。寄宿舎がある

山口県立下関中等教育学校の倍率・難易度【2026年度実績】

2026年度(令和8年度)の下関中等は、入学定員90名に対して志願者103名で、志願倍率は1.1倍(山口県教育委員会の公表値)であった。志願倍率は、志願者数を入学定員で割った値である。

区分2026年度(令和8年度)2025年度(令和7年度)
入学定員90名105名
志願者数103名120名
志願倍率1.1倍約1.1倍
受検者数公表され次第追記117名
入学予定者数公表され次第追記105名
出典:山口県教育委員会「令和8年度山口県立中学校及び中等教育学校入学者選抜<志願者数>」(2025年12月8日更新)、同「令和7年度山口県立中等教育学校及び中学校入学者選抜の結果について」(2025年1月29日更新)。2025年度の志願倍率は志願者数÷入学定員で算出

2025年度(令和7年度)は、入学定員105名に対して志願者120名、受検者117名、入学予定者105名であった。2026年度は入学定員が90名に減った一方で、志願者数も103名に減ったため、志願倍率は前年とほぼ同じ水準になっている。入学定員が変わった年は、倍率だけを前年と比べるのではなく、入学定員と志願者数の両方の変化を見ておきたい。

同じ2026年度に山口県内で入学者を募集した県立の中学校・中等教育学校の志願状況は、次のとおりである。

学校名入学定員志願者数志願倍率
山口県立下関中等教育学校90名103名1.1倍
山口県立下関西高等学校附属中学校(2026年度開校)60名214名3.6倍
山口県立岩国高等学校附属中学校(2026年度開校)60名195名3.3倍
出典:山口県教育委員会「令和8年度山口県立中学校及び中等教育学校入学者選抜<志願者数>」(2025年12月8日更新)

2026年度に開校した2校は、いずれも志願倍率が3倍を超えた。下関中等の志願倍率は、県内の3校のなかでは低い水準である。なお、山口県立高森みどり中学校は2026年度から入学者の募集を行っておらず、2025年度の入学定員40名に対して志願者は23名であった。2027年度(令和9年度)の志願者数は、出願の締切後に山口県教育委員会から公表される見込みである(2026年度分は2025年12月8日(月)に公表)。

倍率が1.1倍前後であっても、記述式の課題と個人面接への準備が必要なことに変わりはない。また、偏差値は模試によって受検者の層や算出方法が異なり、同じ学校でも模試ごとに差があるため、本記事では数値を示さない。模試の結果は、志望校の検査形式に近い問題でどの程度得点できているかを確かめる材料として使うとよい。

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倍率・難易度のポイントまとめ
2026年度は入学定員90名・志願者103名で、志願倍率1.1倍
入学定員の変更(105名→90名)と志願者数の減少をあわせて見る
偏差値は模試により差があるため、志望校の検査形式に近い問題での得点を確かめる
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山口県立下関中等教育学校の特色

下関中等の教育は、6年間を通した探究と国際教育を軸にしている。ここでは、学校公式サイトで公表されている取り組みを整理する。

6年間の探究プログラム「海峡学」と大学との連携

「海峡学」は、6年間を通して取り組む独自の探究プログラムである。地域の理解から始まり、課題の探究、学問の理解、国際的な視点の獲得、卒業研究、自己の探究へと段階的に進む構成になっている。関門海峡という地域の特色を出発点に、学びを地域から世界へ広げる設計である。大学との連携として、下関市立大学・山口大学・立命館アジア太平洋大学を訪問する機会も設けられている。

韓国の高校との交流を軸にした国際教育

国際教育では、韓国の晋州高校と2006年に姉妹校の提携を結び、交流を続けている。また、韓国の木浦弘一高校とはオンラインでの交流を行っている。海峡を挟んで大陸と向き合う下関の立地を生かし、「海峡学」の探究と国際教育を結びつけている点が、この学校の特色である。

「DXハイスクール」の取り組みと寄宿舎

下関中等は、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」による支援を受けており、情報活用や探究に必要な環境の整備を進めている。また、学校には寄宿舎がある。県外からの入学も原則として入学定員の30%以内で受け入れているため、通学が難しい地域から志望する場合は、寄宿舎の利用条件もあわせて確認しておきたい。各取り組みの最新の内容や施設の詳細は、学校説明会や公式サイトで確認してほしい。

特色のポイントまとめ
6年間の探究「海峡学」を軸に、下関市立大学・山口大学・立命館アジア太平洋大学を訪問する機会がある
韓国の晋州高校と姉妹校(2006年提携)、木浦弘一高校とオンラインで交流
「DXハイスクール」として環境整備を進め、寄宿舎もある

入学者選抜の形態と2027年度(令和9年度)の日程

下関中等の入学者選抜は、調査書、記述式の課題1・記述式の課題2、面接の結果を資料として行われる。検査の名称は「適性検査」ではなく「記述式の課題」であり、山口県教育委員会の募集案内では「資料をもとに考えたこと等を問う」ものとされている。2027年度(令和9年度)の検査の構成は次のとおりである。

検査等時間・形式(2027年度)
記述式の課題110時00分〜10時45分(45分)
記述式の課題211時05分〜11時50分(45分)
面接個人面接(2027年度は集団面接を実施する学校はない)
選抜の資料調査書、記述式の課題1・2、面接
配点実施大綱に記載なし
出典:山口県教育委員会「令和9年度山口県立中学校及び中等教育学校入学者の募集について」(2026年7月23日更新)、同「令和9年度山口県立中学校及び中等教育学校入学者選抜〈実施大綱〉」(2026年4月27日更新)

記述式の課題1・2はいずれも45分である。各検査の配点は実施大綱に示されていないため、配点から重点を決めることはできない。記述式の課題1・2と個人面接のいずれにも偏りなく備えることが、現実的な方針である。

項目2027年度(令和9年度)の日程
出願2026年12月1日(火)〜12月4日(金)午後5時
選考検査2026年12月19日(土)(面接を1日で実施できない学校は12月20日(日)にも行うことができる)
合格発表2027年1月5日(火)午前10時(各学校で掲示等により発表。選抜の結果は受検者全員に郵送で通知)
出典:山口県教育委員会「令和9年度山口県立中学校及び中等教育学校入学者選抜〈実施大綱〉」(2026年4月27日更新)、同「令和9年度山口県立中学校及び中等教育学校入学者の募集について」(2026年7月23日更新)

2026年度(令和8年度)の選考検査は2025年12月20日(土)、合格発表は2026年1月6日(火)であった。2027年度も、12月に選考検査、1月上旬に合格発表という流れは変わらない。検査を1月以降に行う地域も多いなかで、下関中等の検査は12月にあるため、記述の練習や面接の準備は秋のうちから計画しておきたい。面接の時刻や集合時刻などの詳細は、募集要項と学校からの案内で確認してほしい。

選抜の形態と日程のポイントまとめ
選抜の資料は調査書、記述式の課題1・2(各45分)、個人面接。配点は実施大綱に記載なし
2027年度は出願2026年12月1日(火)〜12月4日(金)、選考検査12月19日(土)
合格発表は2027年1月5日(火)午前10時。検査が12月にあるため、準備は秋から計画する
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入学者選抜の対策

記述式の課題は、教科書の知識をそのまま問う学力試験とは性質が異なる。ここでは、公表されている検査の構成に合わせた準備の進め方を、一般的な学習の進め方として整理する。

記述式の課題1・2:資料を読み取り、根拠を示して書く

記述式の課題1・2では、与えられた資料や条件から情報を整理し、考えたことを文章で説明する力が求められると考えられる。日頃から、算数・国語・理科・社会などの枠を越えて「なぜそうなるのか」を自分の言葉で書く習慣をつけておくとよい。図表やグラフを読み取り、資料から分かることと分からないことを分けて書く練習も役に立つ。記述式の検査では、答えが分かっていても、採点者に伝わる形で書けなければ得点につながりにくい。短い文章でよいので、根拠を示して結論まで書く練習を重ねておきたい。

45分×2回の時間配分と答案の見直し

45分で記述を仕上げるには、問題全体を見渡して取り組む順番を決めることと、時間配分の感覚を身につけることが必要である。書き始める前に構成を短くメモし、結論から書く習慣をつけておくと、書き直しにかかる時間を減らせる。書いた答案は書いたままにせず、指導者や保護者の方に読んでもらい、「相手に伝わるか」「設問の条件を満たしているか」を確かめながら見直すとよい。記述・思考型の模試を受けると、本番に近い時間の中で答案を書く経験を積める。

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個人面接:自分の言葉で伝える準備

個人面接では、自分の考えをはっきり伝える力と、質問を落ち着いて受け止める姿勢の両方が見られると考えられる。身近な話題や自分の興味について、結論から先に短く話す練習を重ねておくとよい。答えを丸暗記して一方的に話すのではなく、自分の言葉で受け答えができるように準備することが望ましい。家庭で模擬的なやり取りを行い、緊張する場面でも落ち着いて話す経験を積んでおきたい。あわせて、「海峡学」のような探究的な学びを踏まえ、自分が何に興味を持ち、入学後に何を学びたいのかを、自分の言葉で話せるように整理しておくと役に立つ。

調査書を踏まえた日々の取り組み

選抜の資料には、記述式の課題と面接の結果に加えて、小学校等の校長が作成する調査書も含まれる。調査書は家庭で内容を変えることはできないため、日々の授業に丁寧に取り組み、提出物や生活面を整えることを続けたい。記述式の課題の対策に時間を割く時期も、学校生活とのバランスを意識して過ごしたい。

選抜対策のポイントまとめ
資料から分かることを整理し、根拠を示して結論まで書く練習を重ねる
45分の中で取り組む順番と時間配分を決め、書いた答案は人に読んでもらって見直す
面接は結論から短く話す練習をし、入学後に学びたいことを自分の言葉で整理しておく
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まとめ

山口県立下関中等教育学校は、6年間の探究「海峡学」や韓国の高校との交流などを特色とする県立の中等教育学校である。2026年度(令和8年度)の志願倍率は1.1倍であった。選抜は記述式の課題と個人面接で行われ、2027年度(令和9年度)の選考検査は2026年12月19日(土)である。検査が12月にあることを前提に、記述と面接の準備を計画的に進めたい。

まとめ
山口県が設置する6年制の中等教育学校で、2004年(平成16年)開校
2026年度は入学定員90名・志願者103名で志願倍率1.1倍。入学定員は2026年度に105名から90名へ変更
特色は探究「海峡学」、韓国の高校との交流、「DXハイスクール」の取り組み、寄宿舎
選抜は調査書、記述式の課題1・2(各45分)、個人面接。配点は実施大綱に記載なし
2027年度は出願2026年12月1日(火)〜12月4日(金)、選考検査12月19日(土)、合格発表2027年1月5日(火)

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よくある質問

Q下関中等教育学校の設置者は下関市か、山口県か
A設置者は山口県で、「下関市立」ではない。正式名称は「山口県立下関中等教育学校」である。前身は山口県立下関第一高等学校で、2004年(平成16年)4月に中等教育学校として開校した。
Q2027年度(令和9年度)の出願と検査はいつ行われるか
A出願は2026年12月1日(火)〜12月4日(金)午後5時、選考検査は2026年12月19日(土)、合格発表は2027年1月5日(火)午前10時である。実施大綱では、面接を1日で実施できない学校は12月20日(日)にも行うことができるとされている。面接の時刻などの詳細は、募集要項と学校からの案内で確認してほしい。
Q山口県外に住んでいても出願できるか
A保護者の住所が県外にある場合も入学でき、その人数は原則として入学定員の30%に相当する人数以内とされている。学校には寄宿舎がある。出願資格の細かな条件は募集要項で確認し、寄宿舎の利用条件などの不明な点は学校に問い合わせてほしい。
Q検査は「適性検査」なのか。配点は公表されているか
A検査の名称は「記述式の課題」で、記述式の課題1・2(各45分)と個人面接が行われ、調査書とあわせて選抜の資料とされる。山口県教育委員会の募集案内では、記述式の課題は「資料をもとに考えたこと等を問う」ものとされており、教科の知識をそのまま問う学力試験とは性質が異なる。各検査の配点は実施大綱に示されていない。
Q志願倍率1.1倍であれば、準備は少なくてよいか
A倍率にかかわらず、記述式の課題と個人面接への準備は必要である。2026年度は入学定員が105名から90名に変わり、志願者数も減ったため、倍率は前年とほぼ同じ水準であった。倍率は年度によって変動するため、数字だけで判断しないようにしたい。

参考・出典

※ 本記事の数値・日程は、山口県教育委員会と学校公式サイトの発表をもとに作成している。倍率は年度によって変動し、日程や選抜の方法は年度ごとに定められるため、出願の際は最新の募集要項や実施大綱で確認してほしい。(最終更新:2026年10月)